ランニングのダイエット効果とは?頻度や流れ・重要なポイントを解説

ランニングは有酸素運動の一つで、脂肪燃焼や基礎代謝の向上などダイエット効果が期待される運動です。ランニングを継続することで、体内の糖質や脂質がエネルギー源として消費され、脂肪燃焼が促進されます。また、運動習慣を継続することで筋肉の維持や増加が促され、基礎代謝が向上して安静時のエネルギー消費量も増える可能性があります。
当記事では、ランニングのダイエット効果を最大限に引き出すための頻度や流れ、ポイントについて詳しく解説します。
目次
Toggleランニングのダイエット効果

ランニングには、ダイエットに役立つとされる理由がいくつかあります。以下では、カロリー消費量の増加、基礎代謝量の向上、自律神経の調整とストレス軽減という3つの側面から詳しく解説します。
カロリー消費量の増加
ダイエットを成功させるためには、食事から摂取するカロリーよりも、運動や日常生活で消費するカロリーを多くする必要があります。消費カロリーを増やす運動の一つとして、ランニングがよく選ばれています。
また、ランニングは134m/分の場合、8メッツもあり、エアロビクスやジョギング、サッカー、テニスなどよりも強度が高いとされています。メッツ(METs)とは、運動強度の単位であり、安静時を1としたときに、その運動が何倍のエネルギーを消費するかを示す指標です。
体重やランニング速度によって消費カロリーは異なりますが、他の運動と比べてエネルギー消費が多い傾向が見られます。
基礎代謝量の増加
ランニングは、運動中のカロリー消費に加え、基礎代謝量の維持や向上が期待されます。基礎代謝量とは、人が安静な状態でも生命維持に必要なエネルギー消費量のことです。基礎代謝量は、1日の総エネルギー消費量の約60~70%を占めています。基礎代謝量が高まると日常生活でのエネルギー消費量が増え、結果的に太りにくく痩せやすい体質へと体重管理がしやすくなると考えられています。
出典:厚生労働省「Ⅱ 各論」
ランニングが基礎代謝量を増加させる主なメカニズムの1つは、筋肉量の増加です。筋肉は、脂肪組織よりも安静時のエネルギー消費量が高いため、筋肉量が増えるほど基礎代謝量も向上します。ランニングを継続的に行うことで、特に下半身の筋肉を中心に全身の筋肉が鍛えられ、基礎代謝量の増加につながるでしょう。
さらに、ランニングは心肺機能を向上させる効果があります。心臓や肺の機能が向上することで、全身への酸素供給が効率的になり、代謝活動が活発になります。
自律神経が整う
ランニングなどの有酸素運動には、心身のバランスを整える効果があるとされています。運動をすると「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質であるセロトニンの分泌が促進され、自律神経の安定に寄与します。自律神経が整うことで、ストレスへの耐性が高まり、睡眠の質の向上や心の安定にもつながります。
ダイエット中は食事制限や体重の変化に一喜一憂しやすいため、ストレス管理が重要です。ランニングで気分転換が図られることで、ダイエットにも前向きに取り組みやすくなるでしょう。
ダイエットに最適なランニングの頻度

一般的に、ダイエットを目的としたランニングの頻度として推奨されるのは、週に3回20分程度です。週に1回のランニングでは、脂肪燃焼の効果よりも食事によるカロリー摂取量が上回る可能性が高く、ダイエットの効果を実感しにくいと考えられます。
一方で、毎日走ることが、必ずしもダイエットに効果的とは言えません。毎日ランニングを行うと確かに消費カロリーは増加しますが、同時にいくつかのリスクも伴います。その1つが、けがのリスクの増加です。ランニングは足腰に負担がかかりやすく、特に初心者の場合は、無理に毎日続けると膝やアキレス腱、足底筋膜などを痛める可能性があるでしょう。
また、筋肉は運動によって微細な損傷を受け、回復する過程でより強く成長します(超回復)。毎日休まずに筋肉を酷使すると超回復の機会を逃してしまい、結果的に効率的な筋力アップや脂肪燃焼につながりにくくなります。
さらに、毎日走るという目標設定が精神的な負担となり、モチベーションの維持が難しく、継続を諦めてしまう原因になることもあります。
ダイエットでランニングをするときの流れ

ランニングは手軽に始められる運動ですが、初心者が急に走り出すとケガをしてしまうリスクがあります。特に膝や足首、腰などに負担がかかりやすいため、走る前後にはストレッチや準備運動の時間をしっかり確保することが大切です。
以下では、安全にランニングを続けるための基本的な流れをご紹介します。
ウォーミングアップをする
ウォーミングアップは循環器系や筋肉の動きを活性化させ、体温を徐々に上げるために役立ちます。運動前に体を適した状態に整えることが大切です。
適切なウォーミングアップとしては、軽いジョギングから始めて徐々にペースを上げていく方法があります。その後、動的ストレッチと呼ばれる、動きながら行うストレッチを取り入れるのが効果的です。例えば、脚を前後に振る、スクワットをする、横方向にステップを踏む、体幹を回すなどの運動が挙げられます。
正しいフォームを意識して走る
頭の位置は真っすぐに保ち、視線はやや前方の3~4m先を見るように心がけましょう。下を向いて走ると、首に負担がかかりやすくなります。姿勢は背筋を伸ばし、体幹を意識してまっすぐに保ち、肩はリラックスして後ろに引きます。猫背になったり、腰が反りすぎたりしないように注意しましょう。
腕振りは、肩の力を抜き、肘を約90度に曲げ、体の横で前後に振るように意識します。足と逆の動きを意識しリズミカルに腕を振ることで、推進力が生まれます。手の力は抜き、軽く握る程度にしましょう。
足の動きでは膝を高く上げる必要はありません。膝を軽く上げ力を入れずに1歩1歩動かすことで、脚の動きがスムーズになります。
ストレッチをする
ランニング後には、クールダウンとしてストレッチを行うことが重要です。運動によって使われた筋肉は緊張しやすく、そのまま放置すると柔軟性が低下し、疲労がたまりやすくなります。ストレッチを行うことで、筋肉の緊張を緩めて心身のリラックスを促し、次回の運動に向けたコンディション調整がしやすくなります。
特に、ふくらはぎや太もも、股関節周りなどを重点的に伸ばすと良いでしょう。継続して行うことで、ランニングを無理なく続けやすくなるため、習慣づけておくことが大切です。
ダイエットでランニングするときのポイント

ランニングをダイエットに取り入れる上で、さらに効果を高めるための重要なポイントを解説します。特に、ランニング中の水分補給は、脱水症状や熱中症の予防に加え、パフォーマンス維持や体調管理の面でも重要とされています。
水分補給をしっかりする
水分補給の適切なタイミングは、ランニング前・ランニング中・ランニング後のすべてです。
ランニング前には、開始30分ほど前にコップ1杯程度の水分を摂りましょう。ランニング中は、一度に大量に飲むのではなく、1回あたり約200mlを目安に摂取します。ただし、発汗量は気温や湿度によって変動するため、のどの渇きを感じる前に、あくまで目安として水分補給のタイミングと量を調整してください。ランニング後にも、失われた水分を補給するために、運動中に減少した体重を目安に水分を摂取しましょう。
汗を大量にかいた場合は、水やお茶だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液などで電解質を補給するのがおすすめです。
朝方の食事前に走る
朝食前の空腹状態でのランニングは、脂肪がエネルギーとして使われやすくなるとされています。夜間の睡眠中に糖質が使われるため、朝は体内の糖質がやや少ない状態です。この状態でランニングを行うと、脂肪がエネルギー源として使われやすいと考えられています。
ただし、空腹状態で激しい運動をすると低血糖を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
継続的に走る
ダイエットの成果を高めるためには、ランニングを継続することが重要です。まず、無理のない目標を立てることが継続のコツです。最初は短い距離や時間から始め、徐々にペースや距離を増やしていくと、負担が少なく続けやすくなります。達成感を得たときに、自分に小さなご褒美を用意するのも良い方法です。
ランニングの記録をつけることも、モチベーションを高めるのに役立ちます。走行距離や時間、消費カロリーなどを記録することで、自分の成長を実感でき、達成感を得やすくなります。
まとめ
ランニングは、カロリー消費や基礎代謝の維持、ストレス対策にもつながるとされ、ダイエットにおいて多方面からのサポートが期待できる有酸素運動です。週に3回程度の頻度で、ウォーミングアップ、正しいフォーム、クールダウンを意識して行いましょう。
スポーツクラブNASでは、ジム、プール、スタジオなど、多彩な施設が揃っており、ランニングマシンなどの有酸素運動マシンも充実しています。体力レベルに合わせたさまざまなスタジオプログラムも用意していますので、ぜひお気軽にご利用ください。
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