お尻の筋肉はとても重要!鍛えるメリットを徹底解説

お尻の筋肉は日常生活での動作はもちろん、見た目の美しさやスポーツのパフォーマンスにも重要な部位です。お尻の筋肉を鍛えることで、たくさんのメリットを得られます。
この記事では、お尻・臀部の筋肉の重要性と鍛えるメリットを解説します。
目次
Toggleお尻・臀部の筋肉とは
お尻・臀部の筋肉は主に、主に下記3つの筋肉で構成されています。
- ・ 大臀筋
- ・ 中臀筋
- ・ 小臀筋
大臀筋
大臀筋(だいでんきん)は骨盤の後ろから太ももまで伸びる筋肉のことで、体の単独の筋肉としては一番大きいです。お尻の筋肉と聞いて、一般的にイメージするのは、このパーツでしょう。
主な働きは股関節の伸展で、歩く・走る・身体を反らすなど、多くの日常動作に関与します。また、股関節の外転や外旋する動作にも関与します。
スポーツでは、下記のような動作で主に働く筋肉です。
- ・ 走行:陸上短・中距離走、サッカーなど
- ・ 跳ぶ:走り幅跳び、走り高跳び、バスケットボール、バレーボールなど
- ・ 腰を回す:野球、ゴルフ、卓球、テニスなど
- ・ 身体を反らす:体操、バレーボールのスパイクなど
中臀筋
中臀筋(ちゅうでんきん)は、大臀筋と小殿筋の間にある筋肉です。股関節の外転、外旋、屈曲・伸展の働きがあります。足を横に踏み出す動作や、片足立ちになったときに体を保持する動作などに関与します。
中殿筋は面積こそ大きくないものの、骨盤を支えて体のバランスをキープする役割があるため、筋肉が弱ると歩行障害になってしまう可能性があります。片足立ちで靴下の脱ぎ履きがしにくい人は中臀筋をしっかり鍛えてみてください。
スポーツでは、下記のような動作の際に働きます。
- ・ サイドステップ:卓球、テニス、野球など
- ・ 腰を回す:野球、ゴルフ、卓球、テニスなど
- ・ 片足立ちでバランスをとる:体操など
小臀筋
小臀筋(しょうでんきん)とはお尻の上部側面、中殿筋の深層に位置する筋肉です。中殿筋と同じく股関節の外転の働きがあり、足を横に踏み出す動作や、片足立ちになったときに体を保持する動作に関与します。
また、股関節の内旋にもわずかに働きます。スポーツでは、中殿筋と同じように下記のような動作の際に働く筋肉です。
- ・ サイドステップ:卓球、テニス、野球など
- ・ 腰を回す:野球、ゴルフ、卓球、テニスなど
- ・ 片足立ちでバランスをとる:体操など
人間にとってのお尻の筋肉の重要性

人間は二足歩行をするようになってから、大臀筋が大きく発達したと考えられています。下記の表は、人間とサルの下肢の筋肉の相対重量です。人間は大臀筋が12.8%なのに対し、サルは4.1%と重量がわずかです。人間の方がより大臀筋が発達していることが分かります。
人間の筋肉の相対重量 | サルの筋肉の相対重量 |
1.大腿四頭筋 21.2% 2.大殿筋 12.8% 3.大内転筋 7.8% 4.ヒラメ筋 6.8% 5.腸腰筋 5.9% 6.中殿筋 5.9% |
1.大腿四頭筋 19.7% 2.大腿二頭筋 11.6% 3.大内転筋 9.5% 4.中殿筋 8.6% 5.腸腰筋 6.4% 6.半膜様筋 6.2% 7.腓腹筋 4.4% 8.大臀筋 4.1% |
このように二足歩行の人間にとって、歩行や走行などの基本的な動作に、臀部の筋肉は極めて重要なのです。
お尻の筋肉を鍛えるメリット
お尻の筋肉は、私たちの生活のさまざまな場面に深く関連しています。そのため大臀筋などを鍛えると、下記のようなメリットがあります。
- ・ 歩行など日常生活動作の向上
- ・ 股関節への負担軽減
- ・ ヒップアップ効果
- ・ スポーツパフォーマンス向上
歩行など日常生活動作の向上

お尻の筋肉が減少すると、座る・立つ・歩くなどの基本的動作が衰えます。これらの動作がしづらくなると、日常生活で椅子やベッドから立ち上がるときに他人の介助や杖が必要になったり、外出や遠出が億劫になるなど、QOL(生活の質)が低下してしまうのです。
特に、お尻の筋肉は加齢に伴い徐々に減少します。デスクワークが多い人のように運動量が少ないと、筋肉の減少も早まってしまうでしょう。一日の歩数が少ないなど、運動不足の人は、より意識してお尻を鍛えてください。
お尻の筋肉を強化することで日常生活の動作が向上し、若々しくアクティブに生活できるようになります。
股関節への負担を減らせる

お尻の筋肉が衰えることによって股関節に無理がかかり、股関節痛を引き起こすことがあります。股関節痛が悪化すると、股関節の変形につながる可能性もあります。
特に股関節の負担になるのは、中臀筋が弱った場合です。中臀筋が弱ると骨盤の水平を保つことができなくなり、肩が落ちて身体が横に揺れ、足を引きずるように歩く「跛行(はこう)」になってしまいます。
股関節痛になったり跛行になってしまうと、QOLが低下する原因になってしまいます。
お尻の筋肉を鍛えれば股関節の動きが安定して、股関節への負担を軽減することができます。股関節に違和感がある人は、お尻の筋肉の中でも特に、中殿筋を鍛えましょう。
ヒップアップ効果がある

お尻の筋肉を鍛えることで、ヒップアップ効果が期待できます。脂肪は重力に負けて垂れ下がるため、お尻の筋肉が減少して脂肪が増えると、ヒップトップが徐々に落ちるのです。
一方で筋肉は重力に負けて垂れ下がることがないため、お尻の筋肉が肥大すると、トップの位置が上がります。ヒップアップを狙う場合は、特に体積の大きな筋肉である大殿筋を重点的に鍛えましょう。
体積の大きい筋肉を増やすことで、効率よく基礎代謝量を向上できます。基礎代謝量とは、何もせずに寝転がっていても消費されるカロリーのことです。基礎代謝量が高いと、1日に消費されるカロリーが多いため、脂肪が燃えやすく痩せやすい身体になります。
大殿筋のように体積の大きい筋肉を増やせば、基礎代謝量が増えて脂肪が燃えやすくなり、より美尻に近づきます。引き締まった美尻になると足が長く見える効果もあり、後ろ姿が美しくなるのです。
スポーツパフォーマンスが向上する
お尻の筋肉の強化は、さまざまなスポーツパフォーマンスの向上につながります。お尻の筋肉は、走る・腰を回す・跳ぶなどの動作で働くため、ほとんどのスポーツで重要な働きをします。
例えば、下記のようなスポーツでパフォーマンス向上が狙えます。
- ・ スプリントスピードの向上:陸上の短・中距離走・サッカー・野球など
- ・ ジャンプ力の向上:走り幅・高跳び、バレーボール・バスケットボールなど
- ・ 腰の回転スピードの向上:野球・ゴルフ・卓球・テニスなど
- ・ サイドステップのスピードの向上:卓球・テニスなど
スポーツのパフォーマンスを高めたい場合は、ケガの防止のためにも、大臀筋・中殿筋・小殿筋をバランスよく鍛えましょう。
まとめ

お尻の筋肉は人間の基本的な動作にとって大変重要です。意識して鍛えることで外見の美しさはもちろん、QOLの向上や股関節の負担軽減など本記事で紹介したようなたくさんのメリットが得られます。
また、さまざまなスポーツのパフォーマンスにも重要な役割を果たすため、スポーツを行う人も積極的に鍛えたい筋肉です。
お尻の筋肉は自宅でのトレーニングだけでなく、ジムのマシンやフリーウェイトを使うとさらに効果的に鍛えられます。セルフトレーニングでなかなか効果が出ない人やご自身に合った運動方法を検討している人は、ぜひお近くの スポーツクラブNASの店舗 までお問い合わせください。
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