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【プロが教える】腕の筋肉を強化するための効果的なトレーニングとは

【プロが教える】腕の筋肉を強化するための効果的なトレーニングとは

「筋肉がついたたくましい腕にしたい」「二の腕のたるみが気になる」などの理由で、腕の筋肉を鍛えたい人は多いでしょう。腕は他人からよく見える部分でもあるので、腕の筋肉が付いているかどうかは気になるところです。腕の筋肉を付けるにはどのようにすれば良いのでしょうか。腕の筋肉の構成と基本をふまえながら、鍛え方を解説します。

腕の筋肉の構成

腕とは肩から手首までの部分を指し、解剖学的には「上肢」と呼ばれます。腕にはどのような筋肉がついており、どのような役割を果たしているのか知っておくと効率的にトレーニングできます。腕の筋肉の構成について、詳しく解説します。

上腕二頭筋

上腕二頭筋は腕を曲げたときに二の腕に出る「力こぶ」に当たる筋肉です。肩と肘の2つの関節を越えてついているので、肩、肘、前腕の運動に関係しています。

さらに上腕二頭筋は長頭と短頭の部位で構成され、長頭は肘関節を曲げる動きに使われ、鍛えると腕を曲げたときに力こぶが盛り上がります。

短頭は内側にあり、肘を曲げる動作や手のひらを上に向けるために回転させる動きに使われます。短頭を鍛えると力こぶがさらに強くなります。

また体の方にものを引き寄せる、ドアノブなどを回す動作にも上腕二頭筋が使われます。

上腕三頭筋

上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏に位置し、大きく長頭と短頭に分けられ、短頭はさらに内側頭と外側頭で構成されています。

上腕三頭筋は主に押す動作に使われる筋肉です。

上腕三頭筋の長頭は上腕の内側、肩甲骨から肘までについています。上腕の筋肉で唯一、肩甲骨(体幹)と接合している筋肉で、肘関節を伸ばす働きのほか、上腕を体の後ろに持っていく動きにも関与します。

一方で短頭は肘関節を伸展(伸ばす)する働きだけを担っており、特に肘を広げた状態から伸展させる場合に力を発揮します。

上腕三頭筋を鍛えることで筋肉が美しい曲線を描き、引き締まった二の腕を手に入れることができます。

上腕筋

上腕筋は上腕二頭筋の下、肘関節の内側にあり、上腕二頭筋とともに腕を曲げる動作に使われます。しかしながら上腕二頭筋が肩関節と肘関節にまたがる筋肉であるのに対し、上腕筋は肘関節のみにまたがる筋肉で、前腕の向きによって大きく収縮する筋肉ではありません。

つまり上腕筋は意識しにくい筋肉であり、トレーニングの際には上腕筋の動きをしっかり認識する必要があります。

上腕筋は上腕二頭筋の下にあるので、鍛えれば上腕二頭筋のボリュームを増すことができます。

前腕の筋肉

前腕とは肘から手首までの部分です。前腕にもいくつかの筋肉がありますが、総じて「前腕筋」と呼ばれています。

前腕筋は手をひねる、手首を曲げる、物を押す、肘や指を曲げるなどの役割があり、生活する上でよく使われる筋肉です。

全腕筋は大きく屈筋群、伸筋群に分けられます。屈筋群は肘の内側から手のひら側を通り、指先まで繋がっています。さまざまな筋肉が集まっていますが、主に手首を曲げる動作に関わっています。

伸筋群は肘の外側から手の甲側を通り、指まで繋がる筋肉群です。手首を反らす方向に曲げる働きがあります。

前腕筋を鍛えると、握力がアップし物を投げる動作をサポートするため、球技や体操などスポーツのパフォーマンス向上やケガ防止にも役立ちます。

腕を鍛えるメリット

なんとなく腕を鍛えたいと思っているよりは、腕を鍛えるメリットを明確に知っておくことでトレーニングが効率的に行え、モチベーションアップにもつながります。腕を鍛えるメリットについて紹介します。

太い腕はたくましさの象徴

太い腕はたくましさの象徴

力自慢をするときに上腕の力こぶを出してアピールする場面をよく見かけます。腕は他の部位よりも筋肉の隆起が目立ちやすい部位なので、鍛え上げた太い腕はたくましさのシンボルとなるでしょう。

力こぶに当たる筋肉は上腕二頭筋ですが、その裏側の上腕三頭筋の体積は上腕二頭筋よりも大きいため、よりたくましい腕になります。日常でよく使われる前腕筋と異なり、上腕三頭筋はあまり使われないため、筋トレによる効果が現れやすくモチベーションの維持にも役立つでしょう。

日常動作の助けになる

腕は日常生活になくてはならない役割を果たしています。特に、人間の上肢は運動などダイナミックな動きからダンスや舞などの繊細な動きまで対応が可能で、他の生物と比較しても優秀な部位であるといえます。

腕が使えなくなれば、日常生活に著しく支障をきたすことは想像に難くありません。それほど腕は私たちの生活に必要不可欠であり、筋肉を鍛えることはそれらの動作すべてをサポートしてくれることになります。

物を持つ、持ち上げるなどの動作が楽になり、重い物を運ぶ際の手助けにもなります。力に余裕が生まれるので疲れにくくなるなど、日常生活に多くのメリットがあります。

スポーツのパフォーマンス向上

スポーツのパフォーマンス向上

テニスや野球、バスケット、バレーボールなどの球技は、ボールを持って投げる、ラケットを握って振るなど腕を使う動作が多くあります。また柔道のように相手の道着をつかんで引き寄せるといった動作にも、腕の筋肉が重要な働きをします。

もちろんそのスポーツを練習していくうちに、よく使われる筋肉は鍛えられていきますが、パフォーマンス向上を目指すなら意識的に筋トレで腕の筋肉を鍛えると良いでしょう。上腕二頭筋・上腕三頭筋・前腕筋が連動することで、パフォーマンスはよりアップします。

また上腕の筋肉をつけておくと、スポーツにおけるケガの防止にもなります。スポーツでは日常生活より大きい負荷がかかるため、靱帯や骨に負担がかかります。特に前腕筋を鍛えておくと、負荷がかかった際のサポートとなりケガをしにくくなります。

腕の筋肉を鍛えるエクササイズ

腕の筋肉を鍛えるエクササイズを4つ紹介します。それぞれの筋肉を意識しながら行うとより効果的です。

インクラインアームカール

インクラインアームカールは、インクラインベンチを使用したアームカールです。上腕二頭筋を鍛えるトレーニングで、力こぶが出るようになります。物を引く力が鍛えられますが、上腕三頭筋と対になっているので両方トレーニングすると良いでしょう。

1.インクラインベンチの角度を約45度に設定します。

2.ベンチに座り、背中を付けます。頭はベンチに付けず少し起こしておきます。ダンベルを両手に持ち、腕を曲げて胸の高さに置きます。手のひらが上を向くようにダンベルを持ちましょう。

ベンチに座り、背中を付けます。

3.二頭筋にストレッチがかかっていることを意識しながら、息を吸いながら力を抜かずにゆっくりと2秒かけて腕を下ろします。胸を張り、お尻が浮かないように注意しましょう。

二頭筋にストレッチがかかっていることを意識しながら、息を吸いながら力を抜かずにゆっくりと2秒かけて腕を下ろします。

4.息を吐きながら両腕を元の位置まで持ち上げ、トップポジションで1秒静止します。反動を使わないように注意しながら、力こぶを意識して行いましょう。

5.3〜4を繰り返し、10回×3セット行います。

ハンマーカール

ハンマーカールは上腕二頭筋、上腕筋、前腕を鍛えることができるエクササイズです。たくましい腕を手に入れるのに重要な筋肉なので、バランスよく3つの筋肉を刺激しましょう。

アームカールとの違いは、手首を内側に向けた状態でダンベルを持ち上げること。注意すべきポイントを意識しながら行ってください。

1.足を肩幅くらいに開き、両手にダンベルを持ちます。肘を曲げてスタートポジションを決めます。このとき手首が内側を向くように持ちましょう。

足を肩幅くらいに開き、両手にダンベルを持ちます。

2.息を吸いながらゆっくりとダンベルを下ろします。下ろす位置は、肘がまっすぐ伸びきらないところまでです。

3.息を吐きながらダンベルを持ち上げます。下ろすときも上げるときも、手首が内側を向いていることがポイントです。

4.2〜3を繰り返します。

10回×3セット行います。ダンベルを下ろす際、肘が伸びきらないようにするのは負荷が抜けてしまうためです。トレーニングの効果が得にくくなるので、意識しながら行いましょう。

ディップス

ディップスは大胸筋や三角筋前部にも効果的な、上腕三頭筋を鍛えるのに適したエクササイズです。体の傾け方によって鍛えられる筋肉が変わるので、ターゲットを調整しやすい面もあります。

1.ディップスバーを両手で握り、体を浮かせます。背中がまっすぐになるように意識してください。

ディップスバーを両手で握り、体を浮かせます。

2.ゆっくりと肘を曲げ、体を下げます。肘が90度を超えるまで曲げましょう。上腕三頭筋を鍛えたい場合には、体を縦(垂直)にします。

ゆっくりと肘を曲げ、体を下げます。

3.肘を伸ばして元の位置に戻ります。完全に腕を伸ばすことを意識しましょう。

4.上下の動作を繰り返します。

5〜10回×3セット行いましょう。できない人はゴムチューブやイスなどを使って補助しても大丈夫です。自重で物足りない人は、荷重ベルト(ディップスベルト)を使用してください。

トライセプスエクステンション

トライセプスエクステンションは上腕三頭筋をストレッチして鍛えるエクササイズです。高い効果が期待できますが、肘に負担がかかるので重量は慎重に選びましょう。

1.EZバーをの内側を握り、フラットベンチに仰向けになります。

2.腕を地面に対して垂直に伸ばし、EZバーを上げた位置がスタートポジションになります。

腕を地面に対して垂直に伸ばし、EZバーを上げた位置がスタートポジションになります。

3.息を吸いながら肘を曲げて、額の上までダンベルを下ろします。

息を吸いながら肘を曲げて、額の上までダンベルを下ろします。

4.1秒静止し、ゆっくりと息を吐きながら肘を伸ばし切り、ダンベルをスタートポジションへ戻します。

5.2〜4を繰り返します。

10回×3セット行います。上腕三頭筋に効かせるには、しっかりと脇をしめて胸を張ることがポイントです。肘が開いたり位置が変わったりしないように意識しましょう。

まとめ

腕の筋肉は大胸筋や広背筋、下半身の筋肉と比べて体積が小さく、トレーニングによる効果を感じやすい部位です。目に見えて筋肉がつくため筋トレのモチベーション維持にも役立ちます。

腕の筋肉を鍛えるエクササイズにはバーやバーベルを使うものが多く、初めのうちは負荷の重量が難しいので、スポーツジムで行うことがおすすめです。ジムではトレーナーの指導が受けられるため、正しいエクササイズができ効果が得やすいです。継続することが大切なので、関心のある人は スポーツクラブNASの店舗 へお問合せください。

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