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大胸筋を鍛えるメリットとは? 効果的なエクササイズも紹介

大胸筋を鍛えるメリットとは? 効果的なエクササイズも紹介

大胸筋は、胸の前面に広がる筋肉です。大胸筋を鍛えることで、男性は分厚い胸板を、女性は美しいバストラインを作ることができます。

この記事では大胸筋がどのような筋肉なのか、鍛えるとどのようなメリットがあるのかについて解説します。また、大胸筋を鍛えるエクササイズを6つ紹介するので、大胸筋を鍛えたい方はぜひ参考にしてみてください。

大胸筋とは

まず大胸筋とはどのような筋肉か、どの骨からどの骨につながっていて、どのように作用するかを解説します。特に筋肉の作用を知ることは、エクササイズ効果の向上につながりますので、しっかりと理解しましょう。

大胸筋の概要

大胸筋は胸の前面に広がる扇状形の筋肉です。鎖骨や胸骨から上腕骨につながっていて、上部・下部に分かれます。全身の筋肉の中でも特に体積が大きく、主に上腕の動きや呼吸に関連します。

また大胸筋は男女差が大きく、男性のほうが発達する傾向にあります。詳細は後述しますが、大胸筋を肥大させることで男性は分厚い胸板を作る効果、女性はバストアップなどの効果が期待できるでしょう。

大胸筋は比較的エクササイズの効果を実感しやすい筋肉です。そのため、大胸筋を鍛えるベンチプレスやダンベルフライ、ペクトラルフライなどは、人気のエクササイズ種目です。

大胸筋の起始・停止

大胸筋の起始・停止について解説します。起始と停止とは、筋肉がどの骨からどの骨に付着しているかを表す言葉です(骨ではなく、筋膜に付着している筋肉もあります)。

起始は身体の中心に近い端、またはその筋肉が収縮したときに動きが少ない端を指します。一方で停止は、大きく動く端です。下記が、大胸筋の起始・停止です。

  • 起始:鎖骨内側・胸骨と真肋の肋軟骨・腹直筋鞘
  • 停止:上腕骨大結節稜(上腕骨の上部)

このように大胸筋は、主に鎖骨の内側と胸骨から上腕骨の上部に付き、肩関節を動かしています。

大胸筋の作用

次は、大胸筋がどのように作用するのか具体的に見ていきましょう。大胸筋の作用(大胸筋の働き)は、肩関節の水平屈曲・内旋・内転・屈曲・伸展・外転です。それぞれ、どのような作用なのか解説します。

  • 水平屈曲:腕を上げて身体の前に動かす動作(ラリアットのような動き)
  • 内旋:腕を内側にひねる動作
  • 内転:腕を横に開いた状態から閉じる動作(気をつけの動き)
  • 屈曲:腕を前に上げる動作(前へならえの動き)
  • 伸展:腕を後ろに上げる動作
  • 外転:腕を横に上げる動作

また、大胸筋は強制吸気をする際の呼吸補助筋の一部となります。つまり、息を吸うのを助ける作用があります。

大胸筋はボディメイクの要

大胸筋は「ボディメイクの要」といえるほど、重要な筋肉です。大胸筋を鍛えることに、どのようなメリットがあるのか、ボディメイクの観点から解説します。

男性編:分厚い胸板を手に入れる

男性編:分厚い胸板を手に入れる

分厚い胸板は「力こぶ」の上腕二頭筋と並ぶ、たくましい身体の象徴といえるでしょう。大胸筋は正面にあるため、目に入りやすく他人の印象に残りやすいという特徴があります。腹筋や肩と併せて鍛えることで、前から見たときに、とても男らしくかっこいい身体になります。

また、胸板が厚いとスーツが似合うといわれています。スーツの上からでもわかるような分厚い胸板が好きな女性も一定数いるため、女性にモテたい方は、ぜひ鍛えてみましょう。パリッとしたシャツに浮かぶ分厚い胸板のラインは、とてもかっこよく見えます。

胸板の厚みは服の上からでも分かりやすいため、周りから「胸板すごいですね。鍛えているのですか?」などと言われれば、筋トレのモチベーションがさらに高まるでしょう。

さらには、胸板を鍛えると、性別に関係なく姿勢を良くする効果もあります。大胸筋のエクササイズは胸を張ったまま行うため、胸を張る癖がついて自然と背筋が伸びるのです。

胸を張り背筋が伸びると、大胸筋が大きく見える上に自信があるように見えるため、印象がよくなる効果も得られるでしょう。

女性編:美しいバストライン

女性編:美しいバストライン

女性にとって大胸筋は、バストの土台となる筋肉です。大胸筋を鍛えることで胸が重力に負けて垂れ下がるのを防いだり、土台が肥大することでバストアップしたりする効果があります。

また先述のとおり、大胸筋を鍛えることで姿勢が良くなります。猫背だと背中が丸まる分バストの位置も下がってしまいますが、姿勢が良くなるとバストラインを美しく保つことができるでしょう。

姿勢が良くなることで肩こりの予防につながったり、デコルテラインが綺麗に見えたりする効果もあります。

その他、大胸筋は体積の多い筋肉なので、エクササイズで収縮する筋肉が多くなり消費カロリーが増えます。筋肉は維持するだけでもカロリーを消費するため、大胸筋が大きくなるほど毎日の消費カロリーが増え、痩せやすい体になるはずです。このことから、大胸筋のエクササイズはダイエットにもとても効果的といえます。

大胸筋を鍛えるおすすめのエクササイズ

ここからは、大胸筋を鍛えるのに役立つおすすめのエクササイズを6つ紹介します。自宅でできるエクササイズから、ジムでできるエクササイズまで紹介するので、ご自身に合った方法から始めてみてください。

なおジムの方が効率よく鍛えられるため、自宅エクササイズから始める方も、慣れてきたらいずれはジムに通うことをおすすめします。

  • 腕立て伏せ
  • ディップス
  • ベンチプレス(バーベルベンチプレス)
  • ダンベルフライ
  • ケーブルクロスオーバー
  • ペクトラルフライ

腕立て伏せ

腕立て伏せは自重を使って大胸筋を鍛える伝統的なエクササイズです。大胸筋だけでなく、三角筋前部、上腕三頭筋も鍛えられます。腕立て伏せで分厚い胸板を作っている方も多く、十分な効果が期待できるエクササイズです。

また腰を浮かせつつ、頭からかかとまでまっすぐの状態を維持するため、体幹トレーニングのように腹横筋や腹直筋、腹斜筋などのお腹周りの筋肉にも刺激が入ります。お腹周りのシェイプアップにも効果的なエクササイズです。

なお腕立て伏せは、床に付ける手のひらの位置でターゲットとする筋肉が変わります。大胸筋に刺激を与えるには、手を広げて行いましょう。正しいフォームが重要です。

1. 手幅を肩幅よりやや広めに床に付け、身体を一直線にしてつま先と左右の手のひらでささえます。視線は前方へ。

1. 手幅を肩幅よりやや広めに床に付け、身体を一直線にしてつま先と左右の手のひらでささえます。視線は前方へ。

2. 肘を曲げ、胸が床に付くまで体を下ろします。身体は一直線をキープします。

2. 肘を曲げ、胸が床に付くまで体を下ろします。身体は一直線をキープします。

3. 下で静止した後、両手で床を押して体を押し上げ、スタートの姿勢に戻ります。

10~15回を3セット行いましょう。力に自信がない人は、膝を床に付く「膝立伏せ」でも大丈夫です。腕立て伏せを正しいフォームで10回行うのは、簡単なことではありません。無理せず膝立伏せから始めましょう。

ディップス

ディップスも比較的手軽ですが、奥が深いエクササイズです。大胸筋下部、前鋸筋、上腕三頭筋、三角筋前部・中部に効きます。

体の傾け方によってターゲットの筋肉が変わるエクササイズで、身体を前に傾けると、大胸筋下部に強く効かせられます。ただし、椅子や机で行う場合は身体を前に傾けるのが難しいため、自宅で大胸筋下部に効かせるのは少々困難です。大胸筋下部に十分に効かせたい場合は、ジムに通うか、ディップスバーを購入しましょう。

1. ディップスバーを両手で握り、体を浮かせます。背中はまっすぐに保ちます。

1. ディップスバーを両手で握り、体を浮かせます。背中はまっすぐに保ちます。

2. ゆっくりと肘を曲げ、肘が90度を超えるまで体を下げます。大胸筋下部をターゲットにするときは、体を前に45度程度傾けます。

2. ゆっくりと肘を曲げ、肘が90度を超えるまで体を下げます。大胸筋下部をターゲットにするときは、体を前に45度程度傾けます。

3. 肘を伸ばし、元の位置に戻ります。完全に腕を伸ばすことを意識します。

5~10回を3セット行いましょう。上記の方法が難しい方はゴムチューブやイスなどを使って補助しながら挑戦してみてください。

ベンチプレス(バーベルベンチプレス)

ベンチプレスは、大胸筋を刺激する最も効果的なエクササイズの一つです。大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋を鍛えられます。バーベルを使うもの、ダンベルを使うものがありますが、ここでは基本的なバーベルベンチプレスを解説します。

ケガのリスクもあるので、正しいフォームで行うことと、安全な重量を選ぶことが重要です。肩甲骨を寄せずに行うと肩の前部を痛めやすいです。また、無理な重量を扱うことでバーベルにつぶされてしまうなどのリスクがあります。

1. バーベルが目線の位置にくるようベンチへ仰向けになります。

1. バーベルが目線の位置にくるようベンチへ仰向けになります。

2. 肩甲骨を下制させ、胸を張った姿勢を維持したままバーベルを握ります。

2. 肩甲骨を下制させ、胸を張った姿勢を維持したままバーベルを握ります。

3. バーベルをラックから持ち上げたら、スタートポジションを決めます。

3. バーベルをラックから持ち上げたら、スタートポジションを決めます。

4. ゆっくりと胸の中央に向かってバーベルを下ろします。

4. ゆっくりと胸の中央に向かってバーベルを下ろします。

5. バーベルが胸についたらまっすぐ挙げます。肩が前に出ないように注意してください。

10回を3セット行いましょう。ベンチプレスのフォームはシンプルに見えて奥が深いので、トレーナーに指導してもらうことをおすすめします。

ダンベルフライ

ダンベルフライは大胸筋と三角筋前部を鍛えられるエクササイズです。ベンチプレスと比べると挙上できる重量は低いものの、よりストレッチを効かせられ、大胸筋をピンポイントに刺激できるのが特徴です。

ただしダンベルフライは、重量をコントロールし、正確なフォームを保たないとケガにつながります。ベンチプレスと同様に奥が深いので、最初はトレーナーに指導してもらうことをおすすめします。

1. 両手にダンベルを持って、ベンチに仰向けになります。手のひら同士が向かい合わせになるようにします。

1. 両手にダンベルを持って、ベンチに仰向けになります。手のひら同士が向かい合わせになるようにします。

2. 肩甲骨を下制させ、肘を100~120度まで曲げながらゆっくりと身体の左右へダンベルを下ろし、大胸筋のストレッチを意識します。下ろす深さについては、胸の高さまで。

2. 肩甲骨を下制させ、肘を100~120度まで曲げながらゆっくりと身体の左右へダンベルを下ろし、大胸筋のストレッチを意識します。下ろす深さについては、胸の高さまで。

3. 肘の角度を保ったまま、両腕が平行になるところまで上げます。

10回を3セット行いましょう。

ケーブルクロスオーバー

ケーブルクロスオーバーは、ケーブルマシンを使って大胸筋を鍛える方法です。例えば、ダンベルやバーベルは重力によってまっすぐ下に負荷がかかりますが、挙げきったポジションでは骨が支えてくれるため、大胸筋にあまり刺激が入りません。

しかし、ケーブルマシンは常に斜め後ろから引っ張られ続けるため、大胸筋に刺激が入り続けている状態になります。最初から最後まで、大胸筋収縮を感じ続けましょう。ベンチプレスの後に、さらに大胸筋へ刺激を入れたい場合におすすめです。

1. プーリーの位置を設定して、ハンドルを取り付けます。

2. やや前傾姿勢になり、片足を前に出します。

2. やや前傾姿勢になり、片足を前に出します。

3. 腕を開いた状態をスタートポジションとして、大胸筋の収縮を感じながら腕を閉じます。

3. 腕を開いた状態をスタートポジションとして、大胸筋の収縮を感じながら腕を閉じます。

4. ケーブルを引く動作を繰り返します。

10回を3セット行いましょう。

ペクトラルフライ

ペクトラルフライは、腕を閉じたり開いたりすることで大胸筋を鍛えるマシンです。ダンベルフライと同様のエクササイズをマシンで行えます。

ダンベルフライは、肘の角度を維持しながらダンベルをコントロールするため、技術が必要です。しかし、ペクトラルフライならマシンによって正確な挙動ができるため、あまり技術が必要なく、安全に大胸筋を鍛えられます。

ダンベルフライが難しい方には、ペクトラルフライがおすすめです。もちろん上級者にも効果的です。大胸筋のストレッチと収縮を意識して行いましょう。

1. グリップの位置とイスの高さを調整します。

2. イスに座ってグリップをつかみます。

2. イスに座ってグリップをつかみます。

3. 円を描くように両手を近づけていきます。

3. 円を描くように両手を近づけていきます。

4. ゆっくりと元に戻します。

10回を3セット行いましょう。

まとめ

大胸筋はボディメイクの要ともいえる、重点的に鍛えたい筋肉です。大胸筋を鍛えることで、男性なら分厚くてかっこいい胸板を、女性なら美しいバストラインを作ることができます。

腕立て伏せやディップスのように自重トレ・宅トレでも鍛えられますが、効率が悪い上にいずれ刺激が足りなくなります。「効率を高めたい」「もっと大胸筋に刺激を入れたい」という方は、マシンやフリーウェイトが充実しているスポーツジムへ行きましょう。

特にベンチプレスやダンベルフライは効果が高い一方で、トレーナーの指導を受けて正しいフォームを身に付けないとケガをするリスクがあります。プロのトレーナーの指導を受けられる、 スポーツクラブNAS にぜひお問い合わせください。

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